AGA治療、プロペシア、ザガーロの使いわけ、フォリックスは併用した方がいいか?大阪の美容皮膚科医が解説
こんにちは、A&Oクリニック大阪中津、美容皮膚科医の加藤晃司です。
今回は、AGA治療、プロペシア、ザガーロの使いわけ、フォリックスは併用した方がいいか?について解説します。
AGA(男性型脱毛症)治療には、主にプロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)が用いられています。これらはどちらもDHT(ジヒドロテストステロン)というホルモンの働きを抑制することで、抜け毛の進行を抑え、発毛を促進する効果が期待できますが、成分や作用が異なるため、症状や目的に応じて使い分けが必要です。また、外用薬のフォリックスを併用することで、発毛効果をさらに強化することができます。
以下に、プロペシアとザガーロの使い分け方と、フォリックスの併用が有効な理由について詳細に説明します。
1. プロペシア(フィナステリド)とは?
プロペシアの主成分であるフィナステリドは、5α-還元酵素の2型に働きかけてDHTの生成を抑制します。DHTは、髪の毛の成長を阻害するため、DHTの減少によってAGAの進行を遅らせ、抜け毛を防ぐことができます。
効果と特徴
DHT抑制:DHTの生成を約70%抑制するため、AGAの進行を防ぎ、抜け毛の抑制に有効です。
作用部位:主に5α-還元酵素の2型に働きかけるため、前頭部や頭頂部の薄毛に対して効果的とされています。
効果発現の目安:服用から約3~6か月で効果が見られ、AGAの進行を抑える効果が徐々に現れます。
副作用:勃起不全や性欲減退といった軽度の副作用が報告されていますが、発生頻度は低いとされています。
適応
AGAが進行中であり、特に頭頂部や前頭部の薄毛改善を目的とする場合に適しています。
AGAの初期症状や、DHT抑制のみで改善が期待できる場合には、プロペシアの単独使用で十分な効果が得られるケースが多いです。
2. ザガーロ(デュタステリド)とは?
ザガーロの主成分であるデュタステリドは、プロペシアと同じく5α-還元酵素に作用しますが、2型だけでなく1型と2型の両方を抑制します。これにより、DHTの抑制効果がより強力で、AGAに対する効果も高くなるとされています。
効果と特徴
DHT抑制力が高い:1型と2型の5α-還元酵素を抑制するため、DHT生成を90%近く抑えることが可能です。これにより、プロペシアよりも強力な抜け毛防止効果が期待できます。
作用部位:頭頂部や前頭部、側頭部を含む広範囲のDHT生成を抑えるため、症状が進行している人や、広範囲に薄毛が広がっている方にも
有効です。
効果発現の目安:服用から3~6か月後に効果が現れ始め、1年程度で安定した効果が実感しやすくなります。
副作用:プロペシアと同様に、性機能低下などの副作用が報告されていますが、発生率は低いです。
適応
AGAが進行しており、広範囲に薄毛が進行している方、あるいは、プロペシアで効果が不十分な方に適しています。
DHTをより強力に抑制したい場合や、長期的に効果を得たい場合には、ザガーロの使用が推奨されることが多いです。
3. プロペシアとザガーロの使い分け
プロペシアが適している場合
薄毛が進行初期で、主に頭頂部や前頭部に限られている場合。
軽度なAGAで、まずはDHTの抑制のみで効果を確認したい場合。
ザガーロが適している場合
AGAの進行が進んでいる、またはプロペシアでの効果が不十分な場合。
薄毛が広範囲(頭頂部、前頭部、側頭部全体)に広がっている場合。
強力なDHT抑制を求め、抜け毛を抑制する効果を最大化したい場合。
4. フォリックスの併用とその効果
フォリックス(Follics)は、外用薬として頭皮に塗布するタイプの発毛剤です。主成分はミノキシジルであり、毛細血管を拡張し、血流を促進することで毛母細胞に栄養を供給し、発毛を促します。また、フォリックスには他にも髪の健康を支えるビタミンやミネラルが配合されていることが多く、発毛環境の改善に有効です。
フォリックスを併用するメリット
発毛効果の相乗効果:プロペシアやザガーロは抜け毛を防ぐことに優れていますが、発毛の促進効果は限定的です。フォリックスを併用することで、毛の成長をサポートし、薄毛部分に新たな毛が生えやすい環境が整います。
血流促進:ミノキシジルは血流を良くし、毛根への栄養供給を促進するため、毛母細胞が活性化され、毛が太く、強く成長するのを助けます。
局所的なアプローチ:内服薬が全身に作用するのに対し、フォリックスは薄毛が気になる部位に直接アプローチできるため、より効率的に薄毛部分を改善することが可能です。
フォリックスの推奨使用法
フォリックスは一般的に1日2回、朝と夜の使用が推奨されています。洗髪後に塗布し、頭皮にしっかりと浸透させることで効果が高まります。
プロペシアやザガーロを服用している方が併用することで、抜け毛の進行を抑えながら、発毛を促す相乗効果が期待できます。
5. プロペシア・ザガーロとフォリックスの併用の相乗効果と注意点
相乗効果
発毛促進と抜け毛抑制:プロペシアまたはザガーロでDHTを抑制し、抜け毛を防止しつつ、フォリックスで発毛を促進するため、より効果的なAGA治療が可能です。
太く強い髪の育成:内服薬でDHTを抑えることで毛根へのダメージを減らし、外用薬で血流を良くして毛母細胞の働きを活性化するため、太く健康な髪が生えやすくなります。
広範囲の薄毛に対応:プロペシアやザガーロの全頭的な作用とフォリックスの局所的な作用を組み合わせることで、頭頂部だけでなく、前頭部や側頭部の薄毛にも総合的に対応できます。
注意点
副作用:フォリックスのミノキシジルは、血圧を下げる可能性があるため、低血圧の方や心臓に疾患がある方は使用前に医師と相談してください。プロペシアやザガーロとの併用で副作用が増える可能性は低いですが、頭皮のかゆみやかぶれが生じた場合は使用を中止し、医師に相談しましょう。
継続的な使用が重要:いずれの治療も、すぐに効果が出るわけではなく、3〜6か月程度の継続が必要です。効果を確認しつつ、医師の指導のもとで適切な期間使用することが大切です。
6. まとめ
プロペシアとザガーロの使い分けについては、薄毛の範囲や進行度に応じて選ぶのが一般的です。AGAが初期で、主に頭頂部や前頭部の薄毛改善を目的とする場合にはプロペシアが適しています。薄毛が広範囲に進んでいる、またはプロペシアで効果が不十分な場合には、より強力なDHT抑制ができるザガーロが適しています。
また、フォリックスの併用は、内服薬のみでは十分でない発毛効果を強化するために非常に有効です。フォリックスのミノキシジル成分が毛母細胞を活性化し、髪の成長を促進するため、プロペシアやザガーロと併用することで抜け毛防止と発毛促進の両方を実現しやすくなります。
AGA治療は長期的なケアが必要であるため、定期的に医師と相談しながら、自分に合った治療法を見つけ、効果的に治療を継続することが重要です。
当院では無料でスタッフカウンセリングを行なっております。
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Hello, I’m Dr. Koji Kato from A&O Clinic Osaka Nakatsu.
Today, I will discuss the treatment of AGA (androgenetic alopecia), specifically the differentiation between Propecia and Dutasteride (Zagallo), and whether it’s beneficial to combine these treatments with Follics.
In the treatment of AGA, Propecia (finasteride) and Zagallo (dutasteride) are commonly used. Both medications work by inhibiting the action of DHT (dihydrotestosterone), which can slow hair loss and promote hair growth. However, they differ in composition and mechanism, necessitating different approaches based on the symptoms and objectives of treatment. Additionally, the concurrent use of the topical medication Follics can further enhance hair growth effects.
Here is a detailed explanation of how to differentiate the use of Propecia and Zagallo and why combining them with Follics might be beneficial.
Propecia (Finasteride) Overview:
Mechanism: Propecia targets type 2 of the 5α-reductase enzyme, reducing DHT production by about 70%, which helps to prevent hair loss.
Effects: It is effective primarily at the crown and front of the scalp and typically shows results within 3-6 months of use.
Side Effects: Includes potential mild sexual side effects, though these are relatively rare.
Zagallo (Dutasteride) Overview:
Mechanism: Zagallo inhibits both type 1 and type 2 of the 5α-reductase enzyme, reducing DHT production by up to 90%, offering a stronger effect than Propecia.
Effects: It has a broader area of effect, making it suitable for more advanced cases of AGA where hair loss is more extensive.
Side Effects: Similar to Propecia, with low incidence but includes potential sexual side effects.
Using Propecia vs. Zagallo:
Propecia is suited for early stages of AGA, particularly when hair loss is less extensive.
Zagallo is appropriate for more extensive hair loss or when Propecia’s effectiveness is inadequate.
Combining with Follics:
Follics contains minoxidil, which enhances blood flow to hair follicles, improving hair growth and thickness.
Benefits of Combination: Using Follics with either Propecia or Zagallo can enhance overall hair growth by providing internal and external support to hair follicles, maximizing the prevention of hair loss and promoting new hair growth.
Synergistic Effects of Treatment Combination:
Enhanced Hair Growth: Combining the DHT inhibiting action of Propecia or Zagallo with the follicle-stimulating effects of Follics can lead to more comprehensive hair growth results.
Targeted and Extensive Effects: While oral medications reduce DHT levels systemically, Follics works locally to invigorate scalp areas that are thinning.
Important Considerations:
Monitoring for Side Effects: It’s essential to monitor for any side effects, particularly if using multiple treatments.
Consistency and Duration of Treatment: AGA treatments require long-term commitment to see sustainable results. Regular consultations with a healthcare provider are recommended to adjust treatment plans as needed.
In conclusion, while Propecia and Zagallo effectively slow hair loss due to their DHT-blocking actions, adding Follics can provide a complementary boost in hair growth and thickness. For best results, treatment plans should be tailored to individual needs, considering the extent of hair loss and response to initial treatments.