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HPVワクチン、男性も接種するメリット、その理由について、大坂の美容皮膚科医が解説

HPVワクチン、男性も接種するメリット、その理由について、大坂の美容皮膚科医が解説

こんにちは、A&Oクリニック大阪中津、美容皮膚科医の加藤晃司です。

今回は、HPVワクチン、男性も接種するメリット、その理由について解説します。

HPVワクチン(ヒトパピローマウイルスワクチン)は、男性にとっても接種するメリットが多くあります。従来、HPVワクチンは主に女性に対して推奨されてきましたが、近年では男性も接種を受けることで、HPV関連疾患の予防に効果があることが分かってきています。HPVは、がんや性器の病変を引き起こす原因となるウイルスであり、ワクチン接種はこれらのリスクを大幅に減らすことができます。

以下に、男性がHPVワクチンを接種するメリットや、その理由を詳細に説明します。

1. HPVウイルスとは?

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、100種類以上の型が存在するウイルスであり、その中の一部ががんや性器病変の原因となります。HPVは、主に性的接触を通じて感染し、感染した多くの人は無症状で、自然に治癒することが多いですが、一部の人では感染が長引き、がんや病変に進行することがあります。

a. HPV感染が引き起こす疾患

性器いぼ(尖圭コンジローマ):HPV6型や11型が原因となり、性器や肛門周囲にいぼができる病気です。性器いぼは痛みや不快感を伴い、治療後も再発することが多いです。

がんのリスク:HPVの一部の高リスク型(特にHPV16型、18型など)は、がんの原因となることがあります。男性では、陰茎がんや肛門がん、そして口腔咽頭がんのリスクが高まります。

無症状キャリア:HPVに感染しても、症状が出ないことが多く、知らないうちに他者に感染を広げるキャリアになる可能性があります。

2. 男性がHPVワクチンを接種するメリット

男性にとってHPVワクチンの接種は、さまざまな健康上のメリットがあり、自身の健康を守るだけでなく、他者への感染を防ぐこともできます。

a. HPV関連のがんを予防できる

男性がHPVワクチンを接種する主なメリットは、HPV関連がんのリスクを減らすことです。以下のがんに対する予防効果が期待できます:

陰茎がん:HPV感染は、男性の陰茎がんの主な原因となることがあります。HPV16型や18型が陰茎がんと強く関連しているため、ワクチン接種によりこれらのウイルスから体を守り、がんの発生リスクを減少させることができます。

肛門がん:特に、男性同性愛者やHIV感染者では、HPV感染が肛門がんのリスクを高めることが知られています。ワクチン接種によって、これらのリスクが大幅に減少します。

口腔咽頭がん:HPVは、性行為を介して**口腔や喉(咽頭)**に感染し、口腔咽頭がんの原因となることがあります。近年、HPVによる口腔咽頭がんの発症が増加しており、ワクチン接種によりこのリスクを低減できます。

b. 性器いぼ(尖圭コンジローマ)を予防できる

HPVワクチンは、**性器いぼ(尖圭コンジローマ)**を予防する効果もあります。性器いぼは、HPV6型や11型が原因となり、男性の性器や肛門周囲に痛みや不快感を伴ういぼができます。この病気は再発率が高く、完治するのに時間がかかるため、ワクチン接種により事前に予防することが重要です。

c. パートナーへの感染を防ぐことができる

男性がHPVワクチンを接種することにより、自分がHPVのキャリアになることを防ぎ、パートナーへの感染リスクを低減することができます。HPVは、無症状で感染が広がることが多く、気づかないうちにパートナーに感染させてしまう可能性があります。

特に女性パートナーの場合、HPV感染は子宮頸がんの主な原因となるため、男性がワクチンを接種してパートナーを守ることも重要な目的の一つです。これにより、パートナーの健康を守ることに繋がり、家族計画や性生活における安心感が高まります。

d. 集団免疫への貢献

男性がHPVワクチンを接種することは、集団免疫の形成にも寄与します。HPVワクチンの接種率が高くなることで、社会全体でのHPVの感染率が低下し、HPV関連疾患の発生が減少します。これは、社会全体の健康状態の向上に繋がり、特に性的に活発なコミュニティにおいて、感染拡大を抑える効果があります。

3. 男性に推奨されるHPVワクチンのタイプ

HPVワクチンには、以下の3種類がありますが、現在の推奨では、**9価HPVワクチン(ガーダシル9)**が最も広範囲な予防効果を提供します。

a. ガーダシル9(9価HPVワクチン)

予防するHPV型:6型、11型、16型、18型、31型、33型、45型、52型、58型

予防効果:性器いぼや陰茎がん、肛門がん、口腔咽頭がんの原因となる広範囲のHPV型に対応し、男性にも最も効果的な選択肢です。

b. ガーダシル(4価HPVワクチン)

予防するHPV型:6型、11型、16型、18型

予防効果:性器いぼ(HPV6型と11型)およびがんの原因となる高リスクHPV型(16型、18型)を予防します。

c. サーバリックス(2価HPVワクチン)

予防するHPV型:16型、18型

予防効果:子宮頸がんや口腔咽頭がんなど、主に高リスク型のがんを予防するワクチンで、性器いぼの予防効果はありません。

4. HPVワクチン接種の推奨年齢とタイミング

HPVワクチンは、男女ともに性的活動を開始する前(理想的には9~14歳頃)に接種することが推奨されています。しかし、性的活動を始めた後でも、ワクチンの接種には意味があるため、まだHPVに感染していない場合や、新たな感染リスクがある場合には、成人男性にもワクチン接種が推奨されます。

9〜14歳での接種:この年齢層では、2回の接種で十分な免疫を得ることができます。

15歳以上での接種:15歳以上の場合、3回の接種が必要です。

5. HPVワクチンの安全性と副作用

HPVワクチンは、これまでに数百万人が接種を受けており、非常に安全であることが確認されています。一般的な副作用は、接種部位の痛みや腫れ、軽い発熱、疲労感などですが、通常は数日で治まります。重篤な副作用は稀であり、HPVワクチンの利益がリスクを大きく上回ります。

まとめ

HPVワクチンは、男性にも接種することで、がんや性器いぼなどのHPV関連疾患を予防する効果が期待されます。特に、陰茎がんや肛門がん、口腔咽頭がんなどの発生リスクが低減され、性器いぼの予防にも効果的です。また、HPVの無症状キャリアとなることを防ぎ、パートナーへの感染防止や集団免疫の形成に貢献することができるため、男性にとっても接種するメリットは非常に大きいです。

HPVワクチンは、若年期に接種するのが理想ですが、成人男性でも接種の効果は期待できるため、性的活動がある場合は積極的に接種を検討することが推奨されます。

当院では無料でスタッフカウンセリングを行なっております。

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HPV Vaccine: The Benefits of Vaccination for Men and Why It’s Important – An Explanation by an Osaka-Based Dermatologist

Hello, this is Dr. Koji Kato, a dermatologist at A&O Clinic Osaka Nakatsu.

Today, I’ll discuss the benefits of the HPV vaccine for men and why vaccination can be valuable.

The HPV (Human Papillomavirus) vaccine has considerable benefits for men as well as women. Although HPV vaccination has traditionally been recommended mainly for women, studies show that men can also benefit significantly from it. HPV can lead to various cancers and genital lesions, and vaccination can greatly reduce these risks.

1. What is HPV?

HPV is a virus with over 100 types, some of which cause cancers and genital lesions. HPV spreads primarily through sexual contact, and although many infections resolve naturally without symptoms, some persist, leading to serious conditions.

Conditions Caused by HPV Infection:

Genital Warts (Condyloma): HPV types 6 and 11 cause warts on the genitals and anal areas, which can be painful, persistent, and prone to recurrence.

Cancer Risk: High-risk HPV types, particularly types 16 and 18, can lead to cancers in men, including penile, anal, and oropharyngeal cancers.

Asymptomatic Carriers: Many people unknowingly carry HPV, potentially transmitting it to others.

2. Benefits of HPV Vaccination for Men

For men, HPV vaccination offers several health benefits, protecting their health and preventing the spread to others.

a. Prevention of HPV-Related Cancers:

The primary benefit of vaccination for men is the reduced risk of HPV-related cancers, including:

Penile Cancer: HPV types 16 and 18 are strongly linked to penile cancer, and vaccination can protect men against these high-risk types.

Anal Cancer: Particularly high-risk among men who engage in anal intercourse and those with HIV, HPV vaccination greatly reduces this risk.

Oropharyngeal Cancer: HPV can infect the mouth and throat through oral sexual contact, causing oropharyngeal cancers. HPV-related oropharyngeal cancers are on the rise, making vaccination important for reducing this risk.

b. Prevention of Genital Warts:

The HPV vaccine effectively prevents genital warts caused by HPV types 6 and 11. Genital warts can be persistent and uncomfortable, and vaccination helps prevent their occurrence and reoccurrence.

c. Prevention of Transmission to Partners:

Men who are vaccinated reduce the risk of becoming HPV carriers, thereby lowering the likelihood of transmitting the virus to partners. This is particularly important for female partners, as HPV is a leading cause of cervical cancer. Vaccination can contribute to partner health, offering peace of mind for both.

d. Contribution to Herd Immunity:

Vaccination among men supports herd immunity, which lowers HPV prevalence across society. Increased vaccination rates reduce HPV-related diseases in the community, benefiting sexually active populations and helping to contain the virus’s spread.

3. Recommended HPV Vaccine Types for Men

Three types of HPV vaccines are available, but the 9-valent HPV vaccine (Gardasil 9) offers the most comprehensive protection.

a. Gardasil 9 (9-valent HPV vaccine):

Covers HPV types 6, 11, 16, 18, 31, 33, 45, 52, and 58.

Effectively prevents genital warts and cancers associated with these HPV types, making it the most beneficial choice for men.

b. Gardasil (4-valent HPV vaccine):

Covers HPV types 6, 11, 16, and 18.

Protects against genital warts and high-risk HPV types 16 and 18.

c. Cervarix (2-valent HPV vaccine):

Covers HPV types 16 and 18.

Primarily prevents high-risk cancer types without protection against genital warts.

4. Recommended Vaccination Age and Timing for Men

HPV vaccination is recommended before the onset of sexual activity, ideally between ages 9 and 14, although it remains beneficial later in life, especially if unexposed to HPV.

Ages 9-14: Two doses are sufficient.

Ages 15 and older: A series of three doses is required.

5. Safety and Side Effects of HPV Vaccination

HPV vaccines have been administered to millions worldwide and are confirmed to be very safe. Common side effects include temporary soreness, swelling at the injection site, mild fever, and fatigue, typically resolving within a few days. Severe side effects are rare, with benefits greatly outweighing the risks.

Summary

HPV vaccination benefits men by reducing the risk of HPV-related cancers, preventing genital warts, and reducing the risk of asymptomatic carrier transmission. This protects the vaccinated individual’s health and the health of partners and contributes to broader community immunity.

While early vaccination is ideal, adult men can still benefit from HPV vaccination, especially if sexually active.


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