肥満は、AGAやEDになりやすくさせたり、進行を早めたりする可能性あるか?大阪の美容皮膚科医が解説
こんにちは、A&Oクリニック大坂中津、美容皮膚科医の加藤晃司です。
今回は、肥満は、AGAやEDになりやすくさせたり、進行を早めたりする可能性あるか?について解説します。
肥満が進行すると、**AGA(男性型脱毛症)やED(勃起不全)**のリスクを高めたり、症状を悪化させる可能性があります。これは、肥満が体内で引き起こすホルモンバランスの乱れや、血管機能の低下、炎症の増加などが、AGAやEDの発症に関与するためです。以下に、肥満がどのようにしてAGAやEDに影響を与えるかを詳細に説明します。
1. 肥満とAGA(男性型脱毛症)の関連性
a. ホルモンバランスの乱れ
DHT(ジヒドロテストステロン)の増加
AGAの主な原因の一つに、**DHT(ジヒドロテストステロン)**というホルモンが挙げられます。DHTは、テストステロンが5αリダクターゼ酵素によって変換されて生成されますが、これが毛根に作用し、毛母細胞の成長を阻害します。
肥満の影響で、体内のテストステロンレベルが変動すると、DHTの生成が増加し、AGAの進行を加速させる可能性があります。特に、肥満の人では、脂肪組織にテストステロンが取り込まれてエストロゲンに変換されやすく、これによりDHTのバランスが崩れることがAGAに繋がると考えられます。
インスリン抵抗性
肥満はインスリン抵抗性を引き起こしやすく、これがホルモンバランスに影響を与えることがあります。インスリン抵抗性が進むと、**インスリン様成長因子(IGF-1)**のレベルが上昇し、DHTの影響を受けやすくなるため、毛包の萎縮が進行し、AGAのリスクが高まります。
b. 炎症の増加
肥満は、体内に慢性的な低度の炎症を引き起こします。肥満者の脂肪組織は、炎症性サイトカイン(IL-6やTNF-αなど)を分泌し、これが頭皮の血流や毛包に悪影響を与え、AGAの進行を加速させる要因となります。
これらの炎症性物質は、毛根の健康を阻害し、毛包のミニチュア化を促進するため、毛髪の成長サイクルが短縮され、抜け毛が増えることが確認されています。
c. 血流の悪化
肥満は血管の機能低下や血流の悪化を引き起こしやすく、これが頭皮への栄養供給不足に繋がります。毛包は、血液から酸素や栄養を受け取ることで健康な毛髪を維持していますが、血流が悪化すると毛髪の成長が阻害され、脱毛が進行しやすくなります。
2. 肥満とED(勃起不全)の関連性
a. ホルモンバランスの影響
テストステロンの低下
肥満は、テストステロンの低下を引き起こすことが知られています。脂肪組織は、テストステロンを**エストロゲン(女性ホルモン)**に変換する酵素であるアロマターゼを多く含むため、肥満になるとエストロゲンが増加し、相対的にテストステロンが低下します。
テストステロンは、性欲や勃起機能を維持する上で重要な役割を果たしており、低テストステロン状態がEDの進行を加速させる可能性があります。
コルチゾールの増加
肥満は、**コルチゾール(ストレスホルモン)**の分泌を増加させる傾向があります。コルチゾールの増加は、性的機能の低下やEDのリスクを高めます。慢性的なストレスやホルモンバランスの乱れが、性機能の低下を引き起こしやすくなります。
b. 血管機能の低下
動脈硬化と血管内皮機能障害
EDは、血管の健康状態と密接に関係しています。肥満は、動脈硬化や血管内皮機能障害を引き起こしやすく、特に陰茎の血流が不足することでEDの原因となります。血管内皮がダメージを受けると、血管の拡張が不十分になり、勃起に必要な十分な血液供給が行われなくなります。
肥満が長期間続くと、血管の弾力性が失われ、陰茎への血流が著しく低下し、勃起を維持することが困難になります。
高血圧や糖尿病のリスク
肥満は、高血圧や糖尿病のリスクを高めます。これらの疾患もEDの主な原因として知られており、特に糖尿病による神経障害や血管障害が陰茎の神経と血流に悪影響を与えることで、勃起機能の低下を引き起こします。
高血圧も血管に負担をかけ、血管内皮の機能低下や血流の制限を引き起こし、EDのリスクを高めます。
c. 酸化ストレスと炎症
肥満は、体内で酸化ストレスや慢性的な炎症を引き起こし、血管や神経にダメージを与えます。酸化ストレスが陰茎の血管にダメージを与えると、勃起時の血流が不足し、EDを引き起こしやすくなります。
また、肥満が引き起こす炎症性サイトカインの増加は、陰茎の血管や神経の健康に悪影響を与え、勃起機能の低下を加速させる原因となります。
3. 肥満によるAGAとEDの悪循環
a. ホルモンの相互作用
肥満は、ホルモンバランスに多大な影響を与えます。テストステロンの低下やエストロゲンの増加は、AGAとEDの両方を悪化させる要因となります。テストステロンの減少が、毛髪の成長サイクルを阻害し、また勃起機能を低下させることで、肥満は両方の症状を悪化させる可能性があります。
b. 血流不足の影響
肥満による血流の悪化は、AGAとEDに共通する問題です。頭皮への血流が不足すると毛髪の栄養供給が滞り、AGAが進行します。同様に、陰茎への血流不足がEDを引き起こしやすくします。このように、血管機能の低下は両方の症状に影響を及ぼし、悪循環を招きます。
4. 肥満の改善がAGAやEDに与える効果
肥満を改善することで、AGAやEDの進行を抑えたり、症状を改善することが期待できます。以下の点がその改善に繋がります:
ホルモンバランスの改善
減量や適切な食事療法を行うことで、テストステロンレベルが回復し、DHTの過剰な生成が抑えられます。これにより、AGAの進行が遅くなる可能性があります。また、EDもホルモンバランスの改善によって性欲や勃起機能が回復することが期待されます。
血管機能の改善
運動や減量によって、血管の健康が回復し、頭皮や陰茎への血流が改善されます。これにより、AGAの進行が緩やかになり、EDも血流の改善によって勃起機能が回復する可能性があります。
炎症と酸化ストレスの低減
肥満の改善により、体内の炎症や酸化ストレスが低減し、毛包や血管、神経の健康が改善されるため、AGAやEDの症状が緩和されることが期待されます。
まとめ
肥満は、**AGA(男性型脱毛症)やED(勃起不全)**の発症リスクを高めたり、進行を早める可能性があります。これは、肥満によるホルモンバランスの乱れ、血流の悪化、慢性炎症や酸化ストレスの増加が、頭皮や陰茎の血管と神経に悪影響を与えるためです。特に、テストステロンの低下やDHTの増加、血管機能の低下がこれらの症状に大きく関与します。
一方で、肥満を改善することで、ホルモンバランスや血管機能が回復し、AGAやEDの進行を遅らせたり、症状を軽減する可能性があります。適切な体重管理、運動、栄養管理が、これらの症状の予防や改善に大きく寄与することが期待されています。
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Hello, this is Dr. Koji Kato from A&O Clinic in Osaka Nakatsu.
Today, I’ll explain whether obesity can increase susceptibility to or accelerate the progression of AGA (Androgenetic Alopecia) and ED (Erectile Dysfunction).
1. How Obesity Affects AGA (Male Pattern Baldness)
Obesity can impact AGA due to its effects on hormone levels, inflammation, and circulation:
Hormonal Imbalance: One of the main drivers of AGA is DHT (dihydrotestosterone), a hormone derived from testosterone. In people with obesity, testosterone may convert more readily to DHT due to the influence of excess fat on hormone regulation. Furthermore, insulin resistance—a common effect of obesity—can raise IGF-1 levels (Insulin-like Growth Factor-1), making hair follicles more vulnerable to DHT, potentially accelerating hair thinning.
Chronic Inflammation: Obesity often induces low-grade inflammation, releasing inflammatory cytokines (e.g., IL-6, TNF-α), which can impact scalp health and blood flow. This inflammation may promote hair follicle miniaturization, a key feature in AGA progression.
Poor Circulation: Reduced blood flow due to vascular impairment, common in obesity, can deprive hair follicles of oxygen and nutrients, limiting hair growth and promoting hair loss.
2. The Link Between Obesity and ED (Erectile Dysfunction)
Obesity also plays a significant role in ED, mainly by impairing hormone balance and vascular function:
Hormonal Changes: Obesity often leads to lower testosterone levels because adipose (fat) tissue contains high levels of aromatase, an enzyme that converts testosterone to estrogen. This hormonal imbalance can diminish libido and affect erectile function. Additionally, obesity increases levels of cortisol (stress hormone), which can contribute to sexual dysfunction.
Vascular Health: ED is closely tied to blood vessel health. Obesity promotes atherosclerosis (hardening of the arteries) and damages blood vessel linings, reducing blood flow, especially to the penis, and hindering the physical process needed for erections. Long-term obesity can lead to diminished vascular elasticity, further restricting blood flow necessary for sustaining an erection.
Associated Risks: Obesity is also associated with hypertension (high blood pressure) and diabetes, which can directly contribute to ED. Both conditions can lead to nerve and blood vessel damage in the penis, impeding the physiological response required for erections.
3. Shared Mechanisms: Obesity, AGA, and ED
Obesity often creates a vicious cycle:
Hormonal Feedback Loops: Obesity-related changes in testosterone, DHT, and estrogen levels can simultaneously impact both AGA and ED. Declines in testosterone contribute to reduced hair health and erectile function.
Reduced Blood Flow: Impaired blood flow from obesity worsens both scalp and penile circulation, thus exacerbating hair loss and ED.
4. Potential Improvements with Weight Management
Weight loss can potentially alleviate both AGA and ED by improving hormone levels, circulation, and reducing inflammation:
Improved Hormonal Balance: Weight loss can help restore normal testosterone levels and reduce DHT production. These changes may help slow AGA progression and improve sexual health.
Enhanced Blood Flow: Exercise and weight loss promote vascular health, which may improve blood supply to both hair follicles and the penis, aiding in hair health and erection quality.
Reduced Inflammation: Weight reduction lowers inflammation and oxidative stress, protecting hair follicles and blood vessels, potentially preventing the progression of AGA and ED.
In summary, obesity can indeed raise the risk and severity of AGA and ED due to hormone imbalances, inflammation, and vascular dysfunction. However, lifestyle improvements, such as regular exercise and a balanced diet, are effective in counteracting these symptoms and can aid in overall health and well-being.